当研究室は、極限エネルギー宇宙線研究、
超広角望遠鏡を用いた宇宙デブリ除去法の研究、
生命惑星の形成と進化の研究などを行っています。
EUSOは、宇宙から地球を観て宇宙を知るという新しい概念の観測装置“地文台”である。超広視野望遠鏡で地球大気を観測し、1020電子ボルト(eV)を超える極限エネルギー宇宙線が作る微弱な光を捉える。極限エネルギー宇宙線は地球の大気の原子核と衝突して粒子からできた空気シャワーを形成する。空気シャワー中の高エネルギー荷電粒子は大気中の窒素分子を励起して紫外線を放射させる。EUSOはこのとき励起された窒素分子から放射される蛍光紫外線を2.5マイクロ秒の時間間隔で撮像し、三次元的に再構築する。当研究室は、EUSOを推進する中核的存在として、16ヶ国(日本、米国、イタリア、フランス、ドイツ、スペイン、ポーランド、スロバキア、ブルガリア、ロシア、メキシコ、韓国、スイス、アルジェリア、ルーマニア)、250名以上の研究者(2019年現在)と協力して、EUSOの製作準備を進めている。ロシアの同様のミッションKLYPVEへ参加して、補正レンズ、光電子増倍管、レーザー装置等を供給する共同研究がスタートし、その性能を7倍に高めたK-EUSOをJAXA/ISASの小規模ミッションに提案している。
宇宙開発の過程で放出された不必要な物体は軌道上にしだいに増えてきた。その中でも特に危険な物が10cm以下の物体で、数は100万個に達し、しだいに宇宙開発の障害になりつつある。EUSOプロジェクトで開発した超広角望遠鏡で「その場」で検出追跡し、その方向に、高強度レーザーを射出してデブリ上にプラズマアブレーションを起こせばその反力で宇宙デブリを脱軌道することを提案し、必要な技術開発に取り組んでいる。
2014年度から科研費新学術領域「冥王代生命学の創成」が開始された。当研究室では、A05生命惑星班を主導することになった。大陸(固体)、海洋(液体)、大気(気体)の三要素の間を物質が循環する「HabitableTrinity」が成立する惑星形成条件を明らかにすることである。そのために、
などの条件が要求される。原始惑星降着円盤の数値モデルを構築し、円盤の二カ所に固体粒子が集積して惑星が急速に作られる可能性が高いことを見いだした。
主宰者 | |
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戎崎 俊一 | 主任研究員 |
主要メンバー | |
滝澤 慶之 | 専任研究員 |
松山 知樹 | 専任研究員 |
マルコ・カソリーノ | 研究員 |
水田 晃 | 研究員 |
レフ・ピヨトロフスキー | 基礎科学特別研究員 |
加藤 成晃 | 協力研究員 |
榊 直人 | 協力研究員 |
月花 智博 | テクニカルスタッフⅠ |
金子 委利子 | テクニカルスタッフⅠ |
大畑 智子 | アシスタント(秘書) |
住所 | 〒351-0198 埼玉県和光市広沢2-1 理化学研究所 情報基盤棟4F |
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TEL | 048-462-1111(代表) 内線 : 3886 |
FAX | 048-467-4078 |
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